特別受益について把握したい


 

特別受益を把握しておけば、変なトラブルを未然に防ぐことはできます。「どんなトラブルでもどんと来い!」と、強気姿勢を貫けるのならば「特別受益」に関して特に把握する必要はありません。「別に自分には関係がないこと」と判断したのなら、記事をすっ飛ばして他にやるべきことを進めた方が効率は良いです。
でも相続の手続きに、「簡単」という文字は存在していません。関係がないとおもうのは勝手ですが、「関係がない」が引き金となり余計に難しくなるのは本末転倒です。そこで特別受益で悩んでいるという人はもちろん、「今は関係がない」という方でも特別受益について勉強して頂ければとおもいます。

特別受益について取り上げる前に、まずは贈与について取り上げます。贈与とは、被相続人になる人が生きている内に相続人になる人に財産を受け渡すことを言います。「贈与を事前に済ませておくと相続税の節税になる」ということで、終活の一環として既に進めているという方も多いでしょう。
しかし贈与は、相続人になる人全員に対して行われる訳ではありません。贈与を受けた相続人と、贈与を受けなかった相続人がどうしても出て来ます。いざ相続が発生した際、平等に財産を分けると贈与を受けた人と受けてない人で差が出て不公平です。相続を受けた時に出る不公平さをなくすため、贈与を受けた一部を「特別受益」として法定相続分から差し引きます。

特別受益として認められるのは、遺贈と死因贈与と生前贈与です。遺贈は遺言によって財産が得られることを言います。死因贈与とは、生前に被相続人と相続人が契約して財産を渡すことを既に決めていることを指します。
遺贈も死因贈与の違いは、当事者同士での話し合いが必要かどうかです。言葉は悪くなりますが遺贈の場合は、相手が納得してもしていなくても遺言書で財産をわけることができます。一方死因贈与の場合は、相手が納得しなければ財産を贈与することはできません。相続人になる人が納得した上で、贈与が進められます。

生前贈与は先程も少しだけ説明しましたが、被相続人が生前に財産を贈与することです。生前贈与が特別受益として認められるには、結婚の際に嫁入り道具という形で贈与を受けた場合、大学受験や留学などで学費の援助を受けた場合などです。
なお特別受益は現金だけでなく、投資信託や株式・車でも構いません。なお生命保険の受取分に関しては、特別受益と認められないので要注意です。