特別受益の判例

特別受益かどうかの判断は実は結構難しい部分もあって、明確に特別受益になるか分からないケースもあります。
そこで今回はある程度線引きできるラインお伝えするために判例を紹介しつつお話していきたいと思います。

まずはじめに特別受益になる場合とは一般的に遺贈があったときや結婚や養子縁組の際に資金援助を受けたとき、また生活費などの援助を受けた場合に該当するとされています。
しかし結婚式の費用や学費の場合は特別受益に該当しないともなっているため、ここが線引きの難しい部分になります。

ここでひとつ判例を挙げてみると、被相続人にあたる開業医の息子Aは高校を4年間かけて卒業しており、その後歯科大学合格のために3年を要したのですが、このとき被相続人が負担した費用は特別受益とは認められませんでした。
その理由として開業医の息子であることから将来のことも考えると扶養の範囲内であるとの判断がされたのです。

逆に特別受益として認められた判例もあって、大学を留年した際の学費や生活費、また医師国家試験の予備校に2年間通う費用を被相続人が負担していたのですが、ここでかかった費用はすべて特別受益に該当すると判断されたそうです。
これを見てみるとそれまでにかかった金額もそうですが、常識的な扶養の範囲内であることがひとつの分かれ目になっていることが分かります。

一般的に考えて特別受益にならない方は大学受験まで3年間浪人するケースがないわけではありませんし、認められたほうは大学を留年した場合にかかる学費と予備校に通うための費用を成人になってから負担してもらっているので、常識的に考えると扶養の範囲内からはやや逸脱している印象を受けます。
これは裁判所側の判断によって異なる場合もありますが、被相続人が負担した費用が収入や財産なども考えて常識の範囲内であるかどうかがポイントになっていることが分かります。
これは学費に限らず結婚式の費用などにも言えることでしょう。